OB会 談話室だより 2022年(令和4年)1月

 【 鉄のあけぼの(伊豆・韮山反射炉) 】

久保田 貞雄さん(84歳)

数年前、社会見学の一環で伊豆半島北部の網代から韮山、沼津方面にバス旅行に出かけた折に、韮山の反射炉を見学した。
この反射炉は世界遺産に指定され原型が残る我が国唯一の反射炉で、伊豆韮山の代官江川太郎左衛門英龍が建造したもの。幕末の鉄砲・大砲等の製造に多大な貢献をしたと伝えられている。江戸時代にすでにこの様な鉄鋼業のご先祖がいたことを知り、俄然興味が湧いてきていろいろ文献を紹介してもらい江川英龍の生き様を調べてみた。
佐々木 譲の「英龍伝」によれば英龍は早くから蘭学・西洋砲術等を学び独自に溶鉱炉で洋式砲を制作、ペリーの黒船来航に備え江戸湾の台場築造も指揮し、ペリーとの交渉時は政府側代表として新時代の扉を開けた異能の幕臣であったと伝えられている。


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