2024年9月 投稿<短歌・俳句・川柳集>

短歌・俳句・川柳を6月会報にて一般募集をしたところ、以下の方々から投稿がありました。
傑作・名作・迷作の数々をご紹介いたします。応募していただいた会員の皆様ありがとうございました。

短 歌
井上 兼一 月山にエーデルワイス見付けたり 下山路脇にひそと咲きおる
大滝 義宣   <北帰行>
窓に見る測量山とテレビ塔 残して我は転勤で消ゆ
室蘭に久々帰ればシンボルの 夜空に伸びるテレビ塔減り
  
帰ったのか壁写真の父母穏やかな 顔で見下ろし我に問いかけ
故郷にかつての賑わい今はなし 一基の高炉にすがって生きる
  
知利別の楽山登ればはるか先 懐かし工場に白煙見ゆる
中島の社宅跡地に熊が出る 今更ながら故郷の過疎知る
  
我が家の花壇の中に鹿の糞 寝た跡もあり過疎も極まる
支笏湖の温泉宿の休暇村 食べ放題の肴に飲み過ぐ
  
有珠山の地下に潜める大マグマ 洞爺湖なども無視して噴火
喜茂別は母が生まれて育った地 とうきび甘くアスパラ旨し
  
戦時下の統制厳しき世を過ごし コロナ禍などは何ほどもなし
戦争は鉄のかたまりぶつけ合い 鉄は売れても人殺しは嫌
白川 興一 春立つと聞けばそぞろにときめきぬ 和やかにして美しき国

俳 句
井上 兼一 今年また庭のあちこちねじり花
菅 克彦 帰省して変わらぬ海や従弟訪ふ
花あざみきょうは与論の見えぬ海
うららかや万葉歌碑のをちこちに
リハビリのグループ体操目借り時
本丸の跡の木漏れ日苔青し

川 柳
富田 純代 マイナンバー 来世らいせも紐付き ナンマイダー
AIの カラオケ大会 審査員は誰
昭和レトロ ラジオと銭湯 喫茶店

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