2023年11月 投稿<短歌・俳句・川柳集>

短歌・俳句・川柳を8月・9月会報にて一般募集したところ、以下の方々から投稿がありました。
傑作、名作、迷作の数々をご紹介いたします。応募していただいた会員の皆様ありがとうございました。

短 歌
大滝 義宣 <夏の思い出>
アンモニア臭こもれる店で色淡き 氷菓子きゃんでい選ぶ指先弾む
祭りの夜十銭硬貨を握りしめ アセチレン灯す露店をめぐる
屋台にて杓文字しゃもじ使ってカルメ焼き 手品見るごと飽かず眺める
幻燈の禍々しき絵を見し夜は 夢にうなされ母が添い寝す
楽しみの弁当開けば空襲の サイレン鳴りて学校林はやしに逃げ込む
空襲で防空壕の隙間より 震えて見てた爆弾の雨
黴臭く跳び蜘蛛はねてる防空壕 夕食代わりに鮭缶を食う
学校の奉安殿まえ駆け抜けて 敬礼しないと拳骨食らった
ミズリーの艦砲射撃で出来た池 泳いで遊んだ学校帰りに
砂糖消えサッカリンやらズルチンの 汁粉を食べて甘味楽しむ
白川 興一 いにしえの太子の言葉和尊し 今こそ世界に流布せむことを

俳 句
菅 克彦 街並みの静かな日々や七変化
緑雨止み白樺の白極まれり
善きことの在りやあしたの鰯雲
風通る八雲旧居の蓮の花
とんび鳴く宍道湖畔の秋夕べ

川 柳
富田 純代 AIエーアイの アナログ世界 見てみたい
本物の 神輿みこし担ぐは 久しぶり
猛暑去り 手元に残る 高額請求
目的は ゴールするなり ひやジョッキー
樋口 靖明 <新今昔物語>
青春を謳歌した俺今老化
通い詰め昔は飲み屋今病院
膨らんだ昔は夢が今は腹

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