短歌・俳句・川柳を7月会報にて一般募集したところ、以下の方々から投稿がありました。
傑作、名作、迷作の数々をご紹介いたします。応募していただいた会員の皆様、ありがとうございました。
【短 歌】
安倍 敬祐 |
里山の雪をかぶりし道祖神 春は来たかと顔を覗かす 微笑めば微笑みかえす道祖神 春の光が二人を包む 道問えばそれはあちらと道祖神 人間の道へはこちらが良いと |
井上 兼一 |
亡き祖母がよく話してたデデポポの声聞こえ来て目覚めたりけり 前を行く人の歩みに合わせれど彼の背中は離れ行くなり |
大滝 義宣 |
太平洋のぞむ地球岬の巌に立ち 地球の丸き一端を見る トド遊ぶ積丹岬の海の碧 はるか沖にて空と重なる 夢果ててオタモイ岬の鰊消え ヤン衆も消えて番屋滅びぬ |
森 實 |
我が生命かくもありなむ鴨一羽谷津の干潟に死して浮かべり 久々に訪ね来し我が永平寺修行の層の読経は今も 積丹や我が人生にさも似たる岩に砕ける荒き波風 |
【狂 歌】
森 實 |
晴朗の三保の松原佳けれども天女は居らず羽衣もなし 元祖始祖本舗と並ぶうどん屋のどれが本家か教えてたもれ *うどんの里 伊香保水沢にて 右見ても左を見ても外国人偶には日本語も聞いてみたきに |
【俳 句】
井上 兼一 |
真夏日の木陰探しつ行く散歩 汗しとど草とり後の麦茶かな |
後藤 實 |
ビストロの空豆スープよく冷えて 芝居跳ね日傘の群れの溢れ出づ 駆足の生徒十人雲の峰 |
森 實 |
上高地曽遊の地に妻と立つ 清涼の林道嬉し上高地 正に富士羊蹄山の初夏の雪 |
【川 柳】
大滝 義宣 |
呆け爺 ポチと待ってる 朝御飯 呆け爺 ポチに連れられ 散歩ing 呆け爺 職業欄は お留守番 呆け爺 もう六時とは 言わせない |
森 實 |
飛騨牛も松坂牛も牛の肉 黒船も観光資源の下田かな 名水と謂えども飲めば唯の水 |