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日本製鉄OB会
代表 三村 明夫
(日本製鉄竃シ誉会長)
この度、日本製鉄OB会の代表に就任した三村です。
日本製鉄OB会は、旧新日本製鐵、旧住友金属工業、旧日新製鋼のそれぞれのOB会が統合し、2022年1月に新たな一歩を踏み出しました。副代表には旧三社それぞれの出身者にもご就任いただき、名実ともに日本製鉄のOB会としてふさわしい会にしていきたいと考えておりますので、皆様、何卒どうぞよろしくお願い致します。
日本製鉄は、抜本的コスト改善、紐付き価格の是正、注文構成改善、海外グループ会社の収益力向上などにより、2021年度決算では連結事業利益9,381億円、実力ベース損益6,900億円を達成するなど、文字通りのV字回復を果たしました。現行中期計画においても、将来に亘って日本の産業競争力を支える「総合力世界No.1の鉄鋼メーカー」を目指して取り組んでいるところです。一方で、カーボンニュートラル、ロシアのウクライナ侵攻、原材料価格の高騰、円安の進行等、足元の経営環境は再び極めて厳しい状況になっており、こうした状況は簡単には好転しそうもありません。
しかしながら、これらの環境変化によって、経済・エネルギー・食糧等幅広い分野での安全保障の必要性、安定した国民生活や国際競争力を損なわずにカーボンニュートラルを進めるための現実的なトランジッションの必要性等、我々は多くのことに改めて気づかされました。見方を変えれば、足元の状況は、長年続く「デフレマインド」から脱却し「成長マインド」を取り戻す好機でもあります。今こそ、日本のサプライチェーン全体で適切な価格転嫁を図りつつ、国際競争力を確保しながらカーボンニュートラルを推進するために、日本鉄鋼業の果たすべき役割は大きいものと思います。現役諸君の奮闘を期待するとともに、我々も様々な立場でそれを後押しして参りたいと思います。
さて、2022年3月末時点の日本製鉄OB会の会員数は約1,200人となっており、これまで多くの皆様に各種事業にご参加いただいておりますが、残念ながら、直近の約2年間は新型コロナウイルス感染拡大の影響を大きく受けざるをえませんでした。特に、リアルでお集まりいただく各種行事については一時的に中止を余儀なくされましたが、一方で、パソコン同好会などについては、オンライン開催方式を導入するなど工夫することで、質を落とさず、かつ従来よりも多くの会員に参加いただくなど、好評を得ていると聞いております。
コロナ禍は我々の社会生活やマインドにも大きな影響を与えましたが、一方で個人としての「幸せ」とは何なのか、改めて見つめ直すきっかけにもなったのではないかと思います。私自身は、幸せとは、家族との触れ合い、友人達との語らい、会社の同僚との共同作業、ボランティア活動等による社会への貢献等の中にこそあるという思いを新たにいたしました。オンラインでのコミュニケーションは誠に便利なもので、こんなに便利で生産性の高いものをなぜこれまで使わなかったのかと反省させられます。しかし、リアルの場で久しぶりに再会した際の参加者の皆さんの笑顔や、会場のあちこちで語らいの花が咲くのを拝見するのは、誠に嬉しいものです。日本製鉄OB会についても、感染状況には十分留意しつつ、同時に様々な対策を講じながら、徐々に諸活動の再開を図っていきたいと考えております。
最後になりましたが、今後とも、副代表をはじめとした役員の皆様、会員の皆様、事務局の皆様方と力を合わせ、日本製鉄OB会をさらに発展させていけるよう、微力ながら力を尽くしていきたいと考えておりますので、何卒どうぞよろしくお願い致します。